Thunderbirdの「応答なし」への対処(未解決)
今回遭遇した不具合はThunderbirdが頻繁に「応答なし」となりフリーズする症状です。
バージョンは 60.9.1 と 68.12.1 です
単に動作が重いのではありません。
「応答なし」から数分経過すると復帰しますので致命的な強制終了やフリーズではありませんが、その間作業できなくなりますので困る症状です。
症状の確認から現在までの道のりは以下の通りです。
【症状の発端】
いつの間にか起きるようになっていました。
最初の頃は一時的なもの、という認識で不具合として感じていなかったためあまりよく覚えていないです。
・誤操作で多量のメールを抱えるフォルダを別のフォルダ内に移動させ、元の位置に戻す操作を行いました。
・アンチウィルスソフトのアップデートがありました。
・Windowsの更新がありました。
心当たりはこの3点なのですが、他の要因が引き金になっているかもしれないです。
ほぼ同様の設定で運用している他のパソコンでは再現しないです。
【実際の症状】
よく観察してみると、メール作成を終え送信フォルダにメールがストックされる前後のタイミング、または下書きフォルダにメールが存在する状態で「応答なし」となり、数分放置すると操作可能になります。
発症は不規則で、送信フォルダに入る前のメール作成中にも「応答なし」となることがありました。
「応答なし」にならないこともあります。
ただ、受信メールの閲覧中やメール受信時には起きないので、メール作成や送信に関係しているらしいと推測しました。
操作を受け付けなくなるとき、検索などで処理が重くなった際に表示されるThunderbirdからのダイアログは表示されません。
アドオンを無効化しても発症していましたので、アドオン絡みの影響でもなさそうです。
セーフモードでの挙動確認も数回行いましたが、アドオン無効は作業効率が著しく落ちるので症状が確認できるまでは頑張れませんでした。
セーフモードで偶々起きなかったのか、セーフモードだから再現しなかったのかは特定していません。
セーフモード起動後も再発しました。
フリーズ中はThunderbird以外のアプリは普通に使えます。
フリーズが解除されると送受信は正常に行え、メールの作成など通常の作業もできます。
【対処】
多くの先駆者の探求と知識のおかげでThunderbirdの不具合対策は調べると幾つか見つけることが出来ますが、アドオンで遅くなったりメールの量が多すぎて処理が追い付いていない訳ではなく、フリーズ後に復帰するという点や発生が不確定ながらメール作成前後に絞られる点など、今回の状態は類似する例が殆どないマイナーなトラブルのようです。
症状緩和の効果があった方法はこの2つです。
応答なしが発生すると一時ファイルに nsemail.eml、nscopy.tmp、nsemail.html、nsmail.tmp などのファイルが蓄積することがあります。
これらのファイルは Thunderbirdが使用する一時ファイルで、ファイル名に「nsemail-1.eml」などの枝番号が付されることもあります。
残したままでThunderbirdを再起動すると応答なしが発生しやすいようなので、応答なしが発生した際にはフリーズ解消後に一旦Thunderbirdを終了させ、これを手動で削除します。
Windows10のTEMPファイルは以下の場所です。
スタートにピン止めするなどしておくと早いです。
C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\Temp
設定によっては以下の場所の場合もあります。
C:\WINDOWS\Temp
根本的な解決にはなりませんが、短期間での再発を抑制できている気がしています。
[ツール] → [設定] → [編集] → [一般]
Thunderbirdには作成中のメッセージを自動保存するオプションがあります。
この応答なしの現象はメール作成に関係しているようなのでこの機能を無効にしました。
完全解消は無理でしたが、発生頻度は減った気がしました。
この他に行った対処や設定確認の主なものは次の通りです。
- メールを複数のフォルダに分けて保管して一つのフォルダに格納するメールの数を減らす。
- [ツール]→[オプション]→[詳細]からグローバル検索やハードウェアアクセラレーションを無効化する。
有効化していた場合はデータベースが膨れているので global-messages-db.sqlite (C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Thunderbird\Profiles****.プロファイル名\ の中にあります。)を削除する。 - [表示]→[添付をメッセージ本文へ表示]をオフにする。
- メールフォルダの最適化。[メールフォルダを右クリック] → [最適化]
- インデックスの修復。[メールフォルダを右クリック] → [プロパティ] → [一般情報] → [フォルダーを修復]
既に設定済みでも再確認や設定切り替えを行ったり、Thunderbirdに影響を及ぼしているであろうアンチウィルスソフトのメールチェック解除や入れ替えなど、色々試しましたがまだ未解決です。
フリーズ解消までの数分が待てずどうしても作業したい場合には、作成中や送信待ちのメール消失を覚悟してタスクマネージャーからThunderbirdを強制終了し、対処1.の一時ファイルの削除を行った後、Thunderbirdを再起動しています。
強制終了は幾度も行っていますが、今のところ送信待ちのメールや既存メール、閲覧中のメールが消えることはありませんでした。
ただ、筆記中のメールは自動保存を切っていますので手動で下書き保存していないと消えます。
また、送信待ちのメールが受信メールへの返信である場合、受信メールへの返信マークが付かなくなることがあります。
根治にはプロファイルを新規に作成したり、あるいは別のメールクライアントに引越するなどの方法しか無いのかと思いつつ、どちらも非常に手間が掛かりますので日に数度あるかないかの「応答なし」と付き合いながら過ごしています。