無症状接触者のコロナ対応

濃厚接触者とされず接触者となった場合、どうすべきか。

感染した訳でもなく症状も出ていないグレーゾーンの時、どう対処すればよいかを考えます。
著しい感染者の増加で対処が追い付いていないこともあり、濃厚接触者や感染者でない場合は微妙な立ち位置になります。
行政の対応も曖昧で、アドバイスを関係各所に求めても濃厚接触者や感染者でないため鰾膠も無いことが多く不安を覚えますが、自主的に濃厚接触者に準じた行動をしていれば問題ないです。

1、待期期間

濃厚接触者の待期期間は1週間です。
以前は2週間でしたが、感染者が増加し休業者が増え経済活動に支障をきたすという理由から待期期間の短縮が行われています。
しかし、新型コロナウィルスの潜伏期間は待期期間の1週間よりも長いので、健康状態の観察と待期期間とは分けて考えるのが適切です。

2、検査

検査キットの不足や検査処理数の限界などが懸念されつつも、自治体開設の検査所では感染者との接触など感染不安を抱える無症状の人は老若男女問わず希望すれば誰でも無料のPCR検査や抗原検査を受けることができます。
この手厚い行政サービスを大いに利用して積極的に検査を行います。

ただ、現在行われている無料のPCR検査や抗原検査は一定量の唾液採取が必要ですので、唾液採取が困難子供乳幼児は検査できません。
唾液や涎が多い子でしたら集められるかもしれませんが、スポイトなどで採取するにしても唾液が少なければ吸えませんし、無理をすると口腔内を傷つける可能性がありますので躊躇されます。
子供や乳幼児の唾液採取による検査は諦めるしかなさそうです。

子供の検査をどうすべきか相談窓口に電話して相談してみると、
「ワクチン接種の有無や体力など条件の違いはありますが、無症状であるならば、検査可能な同居の大人が陰性=子供も陰性陽性=子供も陽性、と考えてよいでしょう。」
とのこと。

何らかの症状が出ていれば別ですが、乳幼児は特に授乳や飲食などで絶えず親や家族と密接触しています。
ワクチン接種で感染確率に違いが生じるとしても、少なくとも無症状の間は親の感染状況を指標にするのは理に適っています。
感染者と同居する濃厚接触者が発症すれば検査なしで感染したものとみなす、というみなし診断と同じ考え方です。

どうしても子供の検査を行いたい場合は、鼻咽頭を拭って採取する方法など唾液採取以外の方法で「確認目的の検査」を実施している医療機関で行うか、市販の検査キットで行うかの方法が考えられますが、どちらも唾液採取の方法に比べ敷居は高いです。
医療機関での検査は検体採取を医師や看護師が行いますので確実性がありますが、治療に結びつかない保険適用外の診療をしない医療機関は多いので実施している医療機関を見つけにくいこと、保険が適用されないので料金が高い(1回2万円前後)ことが課題です。
また、市販の検査キットによる方法は、医療機関での検査ほど高額ではないので入手さえできれば自宅で実施できますが、入手が難しくなっていることや鼻咽頭ぬぐいが適切に行えるかどうかという問題があります。

検査キットの不足や予約殺到などの影響ですぐに検査を受けられない場合は、検査キットや公設検査所の検査予約を入れるなどして検査できる日を待つしかありませんが、発症していなければ慌てなくても大丈夫です

3、健康観察

新型コロナウィルス感染症は曝露後5日程度の発症が多いとされていますので、最初の1週間で発症や家族の陽性判定が出なければ、ひとまず峠は越えた、と見ることができます。
しかし、潜伏期間は1~14日※ですので、感染者との接触など感染の可能性がある日から2週間は大人や検査可能な家族が検査を受けつつ、小まめな検温や食欲や睡眠の状況、表情や顔色、行動の変化など健康状態をいつも以上に細かく注意観察しながら過ごします。
既往の病気や定期検診などで病院に行く必要がある場合も保健所に相談してどうするか決めます。
もしも体調に異変を感じたり諸症状が現れた場合は、多くの医療機関は直接連絡しても「まずは保健所に連絡を」と促したり診察そのものを拒否したりしますので保健所に連絡し、保健所から医療機関の斡旋を受けて受診します。

「潜伏期間は1~14日間であり、曝露から5日程度で発症することが多い」

厚生労働省「新型コロナウイルス感染症COVID-19 診療の手引き 第6.2版」7ページ
改定が多いので予期せずリンク切れとなる場合があります。

4、家族間の防疫措置

家庭内の感染対策は以下のように厚生労働省HPで公開されていますが、明確な感染者がいる訳ではありませんので普段通りです。

  1. 感染者と他の同居者の部屋を可能な限り分ける
  2. 感染者の世話をする人は、できるだけ限られた方(一人が望ましい)にする
  3. できるだけ全員がマスクを使用する
  4. 小まめにうがい・手洗いをする
  5. 日中はできるだけ換気をする
  6. 取っ手、ノブなどの共用する部分を消毒する
  7. 汚れたリネン、衣服を洗濯する
  8. ゴミは密閉して捨てる
厚生労働省「新型コロナウイルスの感染が疑われる人がいる場合の家庭内での注意事項(日本環境感染学会とりまとめ)」より抜粋

待機期間や対応内容も日々変わっていっていますので早晩この記事の正確性は失われる可能性がありますが、潜伏期間の2週間を経過するまで無症状が続き検査でも陽性反応が出ていないのであれば感染の心配はほぼ無くなりますので、慌てず経過観察しながら2週間を乗り切れば大丈夫です。
もしも発症した場合は、医療機関に個人で直接問い合わせるのは無駄なので保健所に連絡して指示を仰ぐことになります。

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