お米、足りていますよね
2020年のトイレットペーパー不足と同じ現象がお米で起きていますね。
南海トラフ地震臨時情報由来の備蓄需要で店頭在庫が多少品薄になった所で、無い!足りない!と大きく取り上げて煽りを入れられたので大変な騒動です。

冷静に見てみましょう。
昨年のお米(主食用米)は平年並みの作況で、決して不作ではありません。
主食用米の作付面積や収穫量は半世紀以上続く国の施策・方針や少子高齢化の影響により減少していて、収穫量自体は一昨年に比べ1%ほど昨年の方が少なくなっていますが、年間需要は毎年約10万tずつ減っている(資料:農林水産省 「米穀の需給及び価格の安定に関する基本指針」「最近の米をめぐる状況について(令和6年8月)」など)ので、生産量が足りなくなっている訳でもないです。
更新日:令和5年12月12日
担当:農林水産省令和5年産水陸稲の収穫量
― 水稲の収穫量(主食用)は661万t ―
調査結果の概要
農林水産省 「令和5年産水陸稲の収穫量」より
- 令和5年産水稲の作付面積(子実用)は134万4,000ha(前年産に比べ1万1,000ha減少)となった。うち主食用作付面積は124万2,000ha(前年産に比べ9,000ha減少)となった。
- 水稲の全国の10a当たり収量は533kgと見込まれる。
- 以上の結果、収穫量(子実用)は716万5,000t(前年産に比べ10万4,000t減少)と見込まれる。このうち、主食用の収穫量は661万t(前年産に比べ9万1,000t減少)と見込まれる。
- 農家等が使用しているふるい目幅ベースの全国の作況指数は101となる見込み。
- 令和5年産陸稲の作付面積(子実用)は401haで、10a当たり収量は208kgとなり、収穫量(子実用)は835tとなった。
例年通りの需要であれば全く問題ないことが分かります。
今回の需要過多は実際の消費ではなく備蓄の増加で継続性が無いので、いずれ終息します。
具体的には、爆買いが程よく沈静化し新米が流通し始め在庫が積み増しされる時期、9月中旬~10月下旬にかけて解消されるはずです。